「わかる部分もあるし、わからない部分もある」というのが正確な答えのはずなのに、「わかる」「わからない」という極端ないい方をしてしまいがちです。
そして極端な考え方をすることで、「できない」とすぐにあきらめてしまったり、決めつけてしまったり、否定してしまったりということが起きているようです。
しかし、一足飛びで10メートル先に進むことはできません。
一歩一歩足を動かしていくことで10メートル先にも100メートル先にも到達することができます。
階段があることによって、高いところにも一段ずつ上っていくことができるのです。
楽器が弾けるようになるのも、自転車に乗れるようになるのも、技術が身につくのにも段階があります。
ものごとの理解を深めたり、その人はどんな人なのかを知るのも、信用を得るのも、みんな日々の積み重ねの連続です。
このように、世の中のものはすべて段階的に存在しているようです。
「帰点」を持つことで、この段階的に捉えるとはどういうことかがわかってきます。
そのことで、「ここまではできるけれど、ここからはまだできない自分なんだ」などと自分に対する理解を深めたり、「できるところまでやってみよう」などといろいろなことをあきらめずに済んだり、スムーズにものごとに対して考えを持てるようになるのではないかと思います。