⑧思考観

考える前に考え方を考える

現代人を見ていると高等教育を受けているのにも関わらず、考えていない人が増えていると感じます。「想っている」ことを考えていると誤解しているのです。これは、世の中の情報が多すぎて何を基準に考えれば良いのかが分からなくなっている状態と考えられます。

人それぞれで言っていることが違う、親と先生の言っていることが違う、嘘はいけないものだという人もいれば、ある程度の嘘は必要という人もいます。ダイナマイトは工事に使えば良いものですが、戦争に使えば悪いものになってしまいます。価値は人によっても変わってしまい、立場によっても変わってしまうやっかいなものです。

毎日、マスコミから流れてくるニュースは、事故や事件など暗いものや、立派な立場の人たちがデタラメだという情報、コメンテーターの無責任な発言、政治家の問題など、信頼感をなくすような情報に溢れ、何を信じていいのか分からない状況と言えます。情報公害が起きています。最近では、インターネット、Twitterなどで誰もがいつでも自由に情報発信できるようになり、ますます真実の行方を難しくしています。

「情報処理能力」を高めることが必要になっている時代において、考え方を持つということはとても重要なスキルと言えます。世の中は変化してしまうことと変化しないことの2つに大きく分かれます。答えを出す前にいま一度、どんな考え方をするのかを考えてみることが、自分の人生やビジネスを捉えることに大きく役立つと思います。

●思考とは、と考えてみる



  


Posted by モチヅキ セイジ. at 2012年11月07日08:03

⑦成長観

つなぐということ

0歳から学校を卒業するまでは、体の変化で成長を感じたり、幼稚園や小学校、中学校と学年が上がるステップで成長を感じたりします。しかし、社会に出て新しい仕事を覚え、3年もすると大体が分かってしまい、実際、自分は成長できているのだろうか?と考えてしまいます。年齢という変化はありますが、成長となると実感しにくくなります。

成長とは何でしょう? これは「つなぐ」ということだと捉えられます。経験や体験と共に知識を高め、人や社会の役に立つということです。10代での役立ち方、20代での、30代での、40代での…とその世代によって役立ち方が変わってきます。20代での役立ち方と30代では変える必要が出てきます。それは自分より次の世代が出てくるからです。

寝て8時間、遊んで8時間、働いて8時間。限られた24時間という時間の中で、人は最低8時間働かなければいけません。では、働くことは損なことでしょうか?

肉体的成長にはある程度の限界がありますが、それ以外に成長のポイントは2つあると思います。人間的な成長と、専門的な成長です。自分が成長できるステージはどこにあるか? を考えた時、この働くという時間は最も成長できるステージであり、自分の人生を考えた時に成長のための宝庫だという捉え方ができます。

●成長とは、と考えてみる



  


Posted by モチヅキ セイジ. at 2012年11月06日07:38

⑥社会観

社会の動きをどう認識するか

社会とはいったい何でしょう?あまりにも大き過ぎて捉えようがないようにも見えます。ここでは「変化する」という観点を中心に、社会観を捉えています。カテゴリーで言うと、政治や経済、そして自然などといったマクロ環境的なものと、生活そのものや流行、風潮などがあります。しかし、情報量が多過ぎてどのように捉えればいいのかが難しく、結局は自分の志向するものや仕事、生活で関わっている部分だけを見てしまい、それが社会だと思い込みがちです。

社会観とは、紹介したカテゴリーの変化や社会の動きをどう捉えていくかということであり、社会観を持つことは、自分の存在位置や価値を見つめる大切なことです。どんなに今が幸せでも社会は変わり、自分も年齢を重ねるといった変化を起こしていきます。印刷機は最初、聖書を印刷して神を冒涜したと言われましたが、布教に貢献するものと分かると価値は一変しました。

蒸気機関車は、黒い煙をはく悪魔と怖がられましたが、すばらしい貨物運輸であり移動手段だと分かると、黒い馬と受け入れられました。新しい物が出た時には否定され、受け入れられると良いものになる。巨大な文明といえども滅び、どんな大手企業でも倒産する。社会を動きとして捉えることは、自分の人生やビジネスの捉え方を大きく変えていきます。

●社会とは、と考えてみる



  


Posted by モチヅキ セイジ. at 2012年11月05日07:05

⑤人間観

人間というものをどう受け入れるか

人間というものは、置かれた立場によって変わってしまいます。車の時と自転車の時と歩いている時では人格が変わります。車に乗っている時は歩行者や自転車が危険だと思い、自転車に乗っている時は車が危険に思い歩いている人は邪魔だと感じます。スーパーで牛乳を買う時は賞味期限の新しいものを選び、自宅の冷蔵庫では賞味期限の古い方から飲みます。

しかし、それが良いか悪いかではなく、誰もがそういうものだと受け入れる必要があるということです。自分が嫌いなものを好きな人がいます。逆に、自分の好きなものを嫌がる人もいます。自分は良いと思うことを、悪いと考えている人もいます。自分が人間の代表だと思い込むのは間違いです。

価値とは、その人の捉え方で違ってきます。自分が買う時はなるべく安く買いたいと思い、売る時はなるべく高く買ってほしいと思うものです。暑くなれば冷たいものを欲しがり、寒くなれば温かいものが欲しくなります。大きな流れに身を任せているようで、自分なりの考えを持っています。人生やビジネスはコミュニケーションで決まるといっても言い過ぎではありません。

自分の価値観だけで判断してしまうと生活の中でも損をするし、ビジネスにおいてはもっと損になることがあります。人間というものをどう捉えるかで、発想は大きく拡がります。人間観を深めることは、ビジネスや人生を考える上において、アイデアの宝庫と捉えることができます。

●人間とは、と考えてみる



  


Posted by モチヅキ セイジ. at 2012年11月04日07:19

④寿命観

命を育てるということ

全てのものに命があります。しかし、命は努力しないと生まれませんし、育てるにはもっと努力や工夫が必要です。ライフサイクルは、導入、成長、成熟、衰退があると仕事観で紹介しましたが、商品なども育てる気持ちがなければ導入しても成長せず、成熟もせず、そのまま終わっていくというライフサイクルになります。

新しい製品や商品を生み出すのは大変です。しかし、この「育てる」という意識がなければ、その命は全うしません。人間であれば、子供を生みっぱなしという訳にはいきません。「生まれてきたものの価値を上げる」それが寿命を全うすることであり、命を育てることと捉えられます。

育てるためには、目的が必要です。達成するためには、要所ごとに目標を設定し、段階的に達成していく必要があります。そして、育てるには「育て方」が大切です。製品商品であればパッケージは?イベントやキャンペーンなどどんな販売促進は? どうやってブランド力を上げられるか? などの策があって初めて成長できるのです。

新製品であれば、改革者、先駆者、従属者、拒否者というように顧客タイプをつなげていくところにビジネスを育てるという現実があります。命を育てる意識を持つことは、自分の成長やビジネスや人材を成長させることに欠かせない捉え方です。

●寿命とは、と考えてみる



  


Posted by モチヅキ セイジ. at 2012年11月03日08:24

③経営観

どういう生き方をするか

かつて経営資源はヒト・モノ・カネ・不動産の4資源と言われましたが、今は不動産の価値は落ちて情報に変わり、ブランド力が加わって、ヒト・モノ・カネ・情報・ブランド力が経営の5資源となりました。情報が事業、モノが商品、カネが販促、ヒトが人材、ブランド力が企業と言い変えられます。

さらに事業がマーケティング、商品がマーチャンダイジング、販促がプロモーション、人材がマネジメント、企業がブランディングという専門分野に置き換えたものがバランス経営です。製品、商品性能が良いのは当たり前となった今、企業は顧客から競合と経営の5資源で比較され、モノ溢れの中、企業も商品も人材も選ばれる存在にならなければいけない時代になっています。

経営には、企業経営、人生経営、家庭経営、地域経営があり、人生経営であれば全ての人が経営者と言えます。自分はどんな仕事(事業)をするか、そのためにはどんなスキル(商品)を身につけるか、ちゃんと自己表現(販売)できているか、頼りになる仲間(人材)はいるか、社会的に信頼(ブランド力)は築けているかなど、やはり経営の5資源のバランスが必要です。

経営とは、一生涯を通して経を営むという「どんな生き方をするか考えぬくこと」と言えます。自分も人生経営の経営者であるという考えは、自分の人生やビジネスに欠かせない捉え方です。

●経営とは、と考えてみる



  


Posted by モチヅキ セイジ. at 2012年11月02日08:41

②仕事観

仕事をどう捉えるか

この図は、一般的に言われている製品のライフサイクル図です。開発され市場に導入され、成長し、そして成熟して衰退していく。全ての製品がこのようなライフサイクルを持っていることを表しています。さらに、製品だけではなく企業や事業、商品(サービス)、そして大きく言うと産業や業界、また流行や風潮など、全ての物事にこのライフサイクルが当てはまります。歴史で言えば一つの国や文明の栄華衰退でもあり、このライフサイクルは歴史を知り未来をイメージするものとも言えます。

仕事は、業務や作業という捉え方ではなく、このライフサイクルの中の役割と言えます。企業のライフサイクルに関わりながら、事業、製品、商品のライフサイクルを育て、そのために技術やノウハウを磨き、いつの時代にも必要とされる存在でいるということです。

全てのものには命があり、それは絶えず変化し、また新しいものが生まれる。その連続、変化の中に仕事は必ず生まれ、また無くなっていくものと言えます。全てのライフサイクルの中において自分はどのポジションで何の役に立っているのか? そしてこれからどんな人材になれば良いのかを語ってくれる、自分の人生設計やビジネスを考える上において欠かせない捉え方です。

●仕事とは、と考えてみる



  


Posted by モチヅキ セイジ. at 2012年11月01日08:41

①人生観

人生をどうイメージするか

人生をイメージするというのはなかなか難しいものです。ここに紹介した図は人間のライフサイクルであり、1本のラインで人生を表したものです。肉体的には25歳まで成長し、55歳まで成熟し、平均的に80歳で死んでいくという標準的な人間の現実の流れを示しています。この1本のラインから見えてくるものは、全ての人が死ぬということ。しかし、現代人は死という締切意識が薄くなっているように感じます。

人生の目的と目標を考えた時、「どんな死に方をするか」が目的、であれば「どんな生き方をするか」が目標と言えます。目的が「家族に見守られて死にたい」のであれば、家族を築き上げる目標が必要です。スポーツ選手のライフサイクルは? 技術者のライフサイクルは? 男性・女性のライフサイクルの違いは? と考えるとそれぞれ見えてくるものがあります。

25歳で考えるライフサイクルの設計と、55歳で考えるライフサイクルの設計はおのずと違ってきます。今をどうするかという「点」で考えることが戦術であれば、先を読みつなげて「線」で考えることが戦略と言えます。人生にはこの点をつなぎ線でイメージするという戦略的なイメージ力が必要で、ビジネスにも欠かせない捉え方です。

●人生とは、と考えてみる



  


Posted by モチヅキ セイジ. at 2012年10月31日07:26

世界観を持つという生き方「ライフサクセスクオリティ」

未来は「予想」する、のではなく「創造」する!

苦労をしたから成長した人、苦労をしたからおかしくなった人、裕福に生まれたから成長できた人、裕福だからといって怠けた人。この違いはどこから生まれてくるのでしょうか?

「どんな経験、体験をしたか以上に、それをどう捉えかで成長の格差が生まれる」と言うことができます。がんばっているのに結果の出る人と、がんばっているのに結果が出ない人がいます。この差はどこから生まれてくるのでしょうか? 人生というのは「予想しているものではなく、創り上げていくもの」です。人生を創り上げるにはアイデアが必要です。それには世の中の仕組みはどうなっているのか? を知ることが大切で、アイデアを出すには情報が必要です。

人は、自己中心的にしか生きられません。それが周りと融合できる自己中心なのか、そうでない自己中心なのかです。人それぞれで現実の受け止め方が違います。しかし、理想を持つにも、またその理想を実現化させるにも、現実と向き合うことが大切です。自分の嫌いなものも存在し、間違っていると思うことも存在するのが現実です。ここに示された8つの世界観の中央に自分を入れてみることで見えてくるものがあります。自分が置かれた世界をどう捉えるかが、人生の本当のスタートと捉えることができます。

●世界観とは、と考えてみる



  


Posted by モチヅキ セイジ. at 2012年10月30日07:55