最終章 - 4

「どうして、この人はすごいんだろう」

「この人は挫折を味わったことはあるんだろうか」

「どんな努力をしてきたんだろう」

そんなことを考えているうちに、どんな人にも悩みはあるし努力もしていることがわかってきたのです。

そして自分の努力の無さ、実績の無さ、器の小ささに気がつきました。

「いったお前は今まで何をしていたんだ?」

「どれだけの努力と勉強をしてきたんだ?」

「自分がどれだけ正しいことができているのか、考えたコトがあるのか?」

そんな言葉が次から次へと飛び出してきたのです。



  


Posted by モチヅキ セイジ. at 2011年05月30日06:34

最終章 - 3

しかし、生活していかなくてはならないという現実がありました。

お金を稼がなければいけないし、夫らしくも父親らしくもならなければと焦りばかりがつのります。

なのに仕事もなかなかできるようになりません。

東京という大都会の中で、すごい人たちと自分を比較してしまい、自分で自分の価値を思いきり下げてしまいました。

そしてますます焦り、自分自身の存在価値までも見いだせなくなっていったのです。

だからといって人生を捨てるわけにもいきません。

家族のために、そして自分のためにも。

敗北の人生だけはイヤだと思いました。

そしてさまざまな人たちとの出会いがあり、こんな自分でもいろいろなことを学んでいきました。



  


Posted by モチヅキ セイジ. at 2011年05月29日07:14

最終章 - 2

お酒を飲んで人にくってかかったり、自分の存在を認めさせたいがために相手を否定し意味不明の主張をしたり、言いわけばかりして何からも逃げようとしていました。

そんな時に、いつもどこからともなく誰かが語りかけてきたのです。

「お前の女房や子供はどうなるんだ?」

「お前はそんな程度の人間だったのか?」

「せっかくの人生を台無しにしてしまうのか?」

きっとこれは、自分の心の叫びだったのだと思います。なのに、

「どうすればいいんだ?」

「そんなこと言ったって、こんな自分に何ができるんだ」

「もっと自分に才能があったら」

そんな自問自答ばかりを繰り返してしまうのです。



  


Posted by モチヅキ セイジ. at 2011年05月28日07:03

最終章 - 1

私は20代まで、「自分の人生は苦しいことばかり。もう二度と人間には生まれ変わりたくない」と思っていました。

9歳の時に母親と生き別れ。

家庭不和。

父親の会社の倒産。

会社再建に向けた超ハードな生活。

失恋。

大学中退。

20歳での結婚、子供の誕生による生活苦。

東京でのデザイン会社の経営失敗、挫折。

「なぜ、こんなにイヤなことが起きるんだろう」

「なぜ、自分の思い通りにならないんだろう」

「なぜ、自分ばかりがこんなに苦労をしなきゃいけないんだろう」

この世に生まれてきたことを恨みながら生きていました。

しかし、なげいてもグチを言っても自分のココロは荒むだけで何も変わりませんでした。



  


Posted by モチヅキ セイジ. at 2011年05月27日07:16

『ヒューマンプロフィール』は成長痛 - 4

また、一度書き上げたからといって、それで完成ということでもありません。

私たちは日々、成長を続けています。好きな本や映画もどんどん追加されていきます。

書けなかった部分も、時間が経てば書けるようになるかもしれないし、思ったことがもっと深まったり変化していくこともあります。

そんな新たな経験や発見をするたびに「ヒューマンプロフィール」も更新されていくべきものなのです。

「成長痛」を大切にし、何度も現在の自分を見返ってはさらに理想とする自分に高めて行動していくところに、段階的に成長の扉が開いていくのだと思います。



  


Posted by モチヅキ セイジ. at 2011年05月26日06:58

『ヒューマンプロフィール』は成長痛 - 3

前にも書きましたが、大切なのはこれに『どんな』をつけて、「どんな良いこと・悪いことなのか」「どんな挑戦なのか」「どんな自分の可能性なのか」「どんな風に妥協しないのか」などと深めていくことです。

『ヒューマンプロフィール』とは、誰かに自分をカッコよく見せるために書くものではなく、等身大の自分を見つめるためのものです。ですから、もしも書けない場合は、「今は書けない自分があるのだ」ということを素直に受け入れていけばいいのです。

それが次のステップアップへとつながっていきます。



  


Posted by モチヅキ セイジ. at 2011年05月25日06:44

『ヒューマンプロフィール』は成長痛 - 2

『ヒューマンプロフィール』は無理をして書くものではなく、あくまでもありのままの自分を見つめるものだということを忘れないでください。

ウソを書いても役に立ちません。

また、観念的な言葉でごまかしても、ちょっと質問攻めにされてしまえばすぐにバレてしまいます。

「良いこと・悪いこと、うれしい、悲しい、楽しい、見つめる、挑戦、良い人間、成長する、大事・大切にする、自分の意志、自分の可能性、誇り、いろいろ~、心の支え、心をキレイに、有意義な人生、努力、充実感を味わいたい、妥協しない、自分のペース、新しいデザイン、大きな人になる、謙虚でいたい、得意なこと、迷惑をかけてきた、悪い道へ、人とはちがう…」。

これらは、学生たちがヒューマンプロフィールを書く時によく使う、あいまいな言葉の例です。

一見、簡単にニュアンスが伝わりそうで便利な言葉ですが、実はとても観念的で誰もが安易に使いたがる言葉であり、そこにその人の個性はありません。



  


Posted by モチヅキ セイジ. at 2011年05月24日06:29

『ヒューマンプロフィール』は成長痛 - 1

実際、『ヒューマンプロフィール』はそうスラスラ書けるものではありません。

いろいろなことを思い出したり文章にまとめるのは時間がかかることですし、つらかった過去、嫌な想い出に触れなくてはならないこともあります。

一生懸命書いてはみたものの、こんな程度の人間だったのかと思い知らされることもあるでしょう。

しかしそれは、自分が成長するために乗り越えなくてはならない『成長痛』だと捉えてほしいのです。

成長していくということは、今の自分を変化させていくということです。

ところが長年培ってきた今の自分を変えていくというのは、そう簡単にできることではありません。

大きな成長を目指すところには、それなりの成長痛が伴います。

その成長痛を受け入れる覚悟ができた時に、人はさまざまなことに気づけるようになり、多くのことを素直に吸収していけるようになるのではないでしょうか。



  


Posted by モチヅキ セイジ. at 2011年05月23日06:19

ヒューマンネームを持とう- 2

自分の人生目標を基準にこんな人間になりたいという想いを込めて、それぞれに「真実を伝える人」とか「正しく応援する人」などというように「◯◯◯◯する人」という名前をつけるのです。

自分のヒューマンネームを「心の登山家」と名付けた学生がいました。

長い間、心のことで悩んでいたけれど、それを乗り越えて、これからも人の心というものに取り組んでいこうという想いを込めたのだそうです。

その学生にとって、それが人生という長いスパンで見た時の、今後の自分の目標となり目指す自分像なのです。



  


Posted by モチヅキ セイジ. at 2011年05月22日06:40

ヒューマンネームを持とう - 1

一連の作業を終えたら総まとめとして、「人間としての自分」と「専門家としての自分」に、『ヒューマンネーム』をつけます。

『ヒューマンネーム』とは、自分の理想や願いを込めて自分が自分につける名前のことです。

通常、名前とは親か、それに代わる誰かにつけてもらったものであり、名付け親の想いは込められているかもしれませんが、本人の想いは反映されていません。

親からもらった名前を気に入っている人はいいですが、中には自分の名前が嫌だと思っている人も多いようです。



  


Posted by モチヅキ セイジ. at 2011年05月21日06:49