どうせアパートを変わるんだったら新築だよねとか、ゲームにしても新しいモノ、カラオケボックスもホテルも新しいところがいい。みんなそんな風に新しいものを欲しがる傾向にあります。音楽だって次から次へと新しいモノに変えていきます。
いったいいつまで続くのでしょうか。
人間にしても新しい方がいいらしくて、若い人ばかりもてはやされて、古くなってきた人、いや歳をとってきた人はお払い箱、などという社会に見えます。
でもホントはどんな仕事も、中身のなさそうな気だるい若者よりも、よっぽど年輩の方でやる気のある人の方がいい。以前、新幹線で四〇歳ぐらいの男性の車内販売員の方がいました。年季の入ったバーテンダーのような物腰で、とても感じのいいものがありました。
人も物も、時間がたつにつれてふたつにわかれていきます。年季が入って味が出てくる物と、ただ古くなっていく物。古くなって味わいが出るかどうかは、最初の作り込みと、その後の扱い方しだいなのだと思います。
きっと人間も同じなのでしょう。自分のことだけを考えて他に心を運ぶ努力をしないでいると、ただただ古いもの(者)になってしまいます。
少しずつ歳をとるごとに、ココロを磨き込んで、どんな時代になっても人々の心を楽しませることのできる、アンティークのような人間になりたい
味わいのある歳のとり方のススメ
歳をとってくると、体力が衰え、感覚も古くなり、反射神経も鈍くなります。これはどうしようもないことです。なのにいつまでも若い人とその部分で勝負していたら、やがていらない人となってしまいます。年長者の価値は経験です。それを活かし、社会や若い人を育てるところに意味があります。どんな経験もムダにせずに活かしましょう。やがてそれが熟成して、いい判断やアドバイスに深まっていくはずです。