「小さかった頃」といっても、子供の時ということではありません。自分が人間としてもっと小さかった時のことです。
誰かと会う時、苦手な人に対しては妙に引いてしまったり、好きな人や得意な人に対しては妙になれなれしかったり。とにかくムラがありました。
特に、有名な方や専門性の強い方とか、すごい人なのではと感じる人には、意味もなく緊張していました。
それはきっと、自分の底の浅さを見破られるのが怖かったからだと思います。ちっぽけな自分の自尊心を守るために、差があり過ぎる人には媚びを売って、ちょっとだけすごそうに見える人には虚勢を張る。
振り返ると恥ずかしいのですが、そんなことを続けてきました。
しかし、恥ずかしいと思えるようになっただけでも、多少成長できたのではないかと思うのです。今では、そんな苦手だった人たちに、どんどん会いたいくらいです。なぜなら、すごい人はその優れた部分のすばらしいモデルになってもらえるからです。すごい人を知ることで、自分の悪いところや小さいところを教えてもらえるのもありがたいことですし、自分にない知恵や専門性をアドバイスしてもらえて、とてもお得だと思います。こうやって怖いものがひとつ減った今、人と会うことや人生がとても楽しくなりました。
あなたらしい積極人生のススメ
何かの専門家だったり地位や名誉がある人だからといって、人格者とは限りません。すごいといわれる部分は尊重するにしても、その人と自分とを見比べて卑屈になる必要はないし、逆に本当の人格者に出会ったのなら、それこそすごいことで、教えてもらうことは山ほどあります。まず、今の自分のありのままの姿、つまり等身大の自分を受け入れ、卑屈にならない。それだけで、かなり積極的に生きていけるのではないかと思います。