誰かが失敗したことを同じようにすれば、同じように失敗できる。これが失敗の法則です。一般的に、失敗というのは誰もがしやすいことです。それに対して、成功の法則。いろいろな成功者という人たちの成功例をマネしても、同じように成功するとは限りません。そこが失敗の法則と大きく違うところです。
「成功する要因」を整理していくと、結局は、感謝のココロとか努力とか、人のココロを大切にとか、実行力とか、運とかツキといったものの集大成で起きているようです。この成功事例というのは、あくまでも自分の励みにするとか先哲者を尊敬するひとつの物語として受け取るにはいいのですが、非常に参考にはなりにくいものです。
その点、失敗事例はいいと思います。
先人がしてくれた失敗を同じようにすれば同じように失敗できるのですから、マネをしなければいいのです。とても参考になります。
人の成功をうらやんでいるよりも、ひとつでも多くの失敗例に耳をかたむけて現実を見つめていった方がいいのではないでしょうか。しかし、ここで気をつけなくてはいけないのは、しっかりとプラス思考にしていかないと落ち込みかねないということです。成功事例を聞いて明るくなってから、失敗事例を聞いて身を引き締めていく。これが良さそうです。
失敗を活かすことのススメ
失敗した経験が自分を成長させてくれたのであれば、失敗は成功するための過程のひとつということが言えます。だからといって「あれは失敗ではなかった」と思うよりも、「人にとんだ迷惑をかけてしまった」「あの時の自分はこんな足りないところがあった」と失敗を真摯に受けとめ、「もう二度と同じあやまちは繰り返さない」と心に誓うところに、もうワンランク上の自分になる扉が開かれるのではないでしょうか。