一般的に、企業には「企業理念」というものがあります。その企業の基本的な考えやあるべき姿を文章にうたったものですが、実際にそれは機能しているのでしょうか。
少なくとも「この理念をつくったおかげで会社が良くなった」なんて話はあまり聞きません。意識のされ方、使い方はともかくとして、その理念通りになっている会社がどれだけあるのかと思ってしまいます。
企業理念とは、あくまでも理想として掲げた明文であって、本質ではありません。本質は、結局が、毎日繰り広げられている実際の企業活動や社員の行動の延長線上にあります。 「心を込めて」とか「最高のサービスを」などと言いながら、社員のやる気が全然なかったり、利益ばかりを追究して粗悪品を世に送り出している会社だってあります。
理想と現実。企業のこの姿を「オモテ理念」と「ウラ理念」の関係と呼んでいます。あまり本質からかけ離れたオモテ理念を掲げている企業は、かえって信用できなく映ります。人間でいうと、口先だけの「ええカッコしぃ」というところでしょうか。どんなに言葉で立派なことをうたっても、実質が伴わない理念はかえってみっともないと思います。
会社を「癒しの場」にすることのススメ
企業とは、一人ひとりの夢を叶える自己実現の場であり、そういう意味で「癒しの場」であるはずなのに、実際は「労働の場」になってしまっています。ぺったんこシートの営業車、電磁波だらけのオフィス、カップ麺の夜食。従業員は大切なパートナーであり、彼らに社会貢献のために本当に実力を発揮してほしいと思うなら、このあたりから見直す必要がありそうです。